犬の歯磨きガムは、ホームセンターにもずらーっと並んでいるくらい種類が多く、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。
数ある歯磨きグッズの中でも【VOHC】マークの表示があるものは、試験でその効果が保証されていて、選ぶ時の基準にできます。
チワワにこのガムを与えたら歯が欠けた…と動物病院を受診される犬もいて、お店で販売されている歯磨きグッズが、すべての犬に安全に使用できるとも限りません。
この記事は次に当てはまる方に参考になる内容になっています。
- 効果が期待できる歯磨きガムを探している
- 歯磨きガムの選ぶポイントを知りたい
- 歯磨きガム以外のデンタルグッズも知りたい
もともと犬や猫は口の中を触られるのが好きな動物ではありません。
歯ブラシは難しいけど歯周病が心配、何か愛犬の歯にアプローチしてあげたい、というあなたができる、失敗しない歯磨きグッズ選びのポイントを解説します。
さまざまな犬種を飼育してきた私がいろいろ試してきたデンタルグッズの中から、ガムなど信頼できるデンタルグッズを紹介していきますね。
犬の歯磨きガムはVOHCマークのついたもの
歯磨きができない犬の選択肢として、ガムなどが推奨されています。
しかし残念ながら、犬のデンタルケアで、歯ブラシにまさる効果が得られるものはありません。
ですから、歯磨きガムを選ぶ時は、VOHCマークがついているものなど、なるべく信頼できるものにしましょう。
おいしい歯磨き用のガムは、ご褒美代わりにもなって一石二鳥ですね。
中には犬の歯を傷つけてしまうものもありますから、硬すぎないものを探していきましょう。
VOHCマークは効果が保証されたデンタルアイテム
VOHCマークは、アメリカの獣医口腔衛生協議会審議で歯石予防の効果が認められた、デンタルアイテムのみに表示することのできるマークです。
数あるデンタルアイテムの中でも効果が信頼できる製品の証です。
デンタルアイテム選びで迷ったら、ぜひこのマークも参考にしてみてくださいね。
身近なところでは、ペットショップなどでよく販売されているグリニーズにもついていますよ。
オーラベットは歯の根元までアプローチ
こちらのオーラベットはVOHCマークつき。
歯の根元まで歯磨きガムがしっかり食い込んで、歯垢・歯石の沈着を予防します。
個包装を開けるとバニラのような甘い香り。
配合されたデルモピノールは、新たな歯垢の付着を抑え、歯石の密着を緩める効果が期待できる成分です。
ソフトキャンディのような弾力のある噛みごたえで長持ちタイプ。
歯を包み込むようにぐにっと刺さります。
食いしん坊さんは一気に噛んで飲み込もうとする危険が。
初めて与える時は、片側をつかんだまま離さずに噛ませて様子を見ましょう。
片側もってあげると奥歯も使ってカミカミ
片側をつかんだまま与えることは、一気食いや丸飲みを防止する他にもメリットがあります。
それは、奥歯を使ってしっかりカミカミしやすくなること。
歯磨きガムはどの歯を使って噛んでくれるかが本人次第なところがあり、使っていない歯の汚れは物理的に取ることができません。
飼い主さんが歯磨きガムの片方を持って噛ませることで、自然と奥歯やいろいろな歯を使って噛みます。
この方法で、歯磨きガムの効果を最大限に発揮捺せましょう!
いだっ!!指も咬まれた…
お恥ずかしながら、うちの食いしん坊さんはオーラベットだと私の指まで噛みます…みなさんも気を付けて!
犬は人の手をガムだと思って噛んでますからね、泣きたいくらい痛い。
なのでうちの食いしん坊犬、ジョッちゃんには、こちらの長いタイプのガムを与えています。
実はこれ、植物由来の原料だけで出来ていて、アレルギーにしっかり配慮されてるんです。
そして、ガムには犬の食いつきを良くするための香料が使われておりません。
それでいて犬が喜んで食べ、口臭を抑えられるなら本物ですよね。
私はこの植物由来の優しい香りが好きで、よく与えています。
ガムの代わりにロープのおもちゃも
同じように噛んで歯の汚れをこすりとるアイテムとして、ロープタイプのおもちゃなどもあります。
引っ張り合いっこして遊んで、さらに汚れが取れたら、これまた一石二鳥。
これなら、手を噛まれない?
ひづめのような硬いものは破骨の危険!
硬ければ硬い方が良いというものではありません。
ひづめのような硬いものを噛ませると歯が欠けることがあります。
その他も骨や硬い皮、硬すぎるおもちゃは歯が割れる危険性があるため、歯磨き効果のあるガムやフードを与える方がよいでしょう。
犬用に販売されていても、歯が欠けることがあります。
極端に硬いものは避けましょう。
歯周病でくしゃみ?気づきにくい歯周病のサイン
歯周病は、歯根と歯茎の間の目には見えない部分で進行していくため気がつきにくく、おとなりの鼻腔にも影響を及ぼすことが。
くしゃみや頬にかさぶたができたと言って来院され、歯周病がみつかることもあります。
また、歯茎の赤味や腫れ、痛みによる食欲不振で気づくことも多い疾患です。
放っておくと歯が抜けたり、最悪の場合は顎の骨がもろくなって折れ、そのまま食事がとれなくなってしまうことも。
さらに、歯周病は3歳以上の犬で8割がかかっているという調査結果が発表されています。
このようなサインが見つかったら歯周病の可能性があり要注意。
- お口が臭う
- 歯茎から血が出る
- 歯茎から膿が出る
- 口周りを触ると嫌がる
- 口の周囲が腫れる
- くしゃみ・鼻水が出る
- ごはんが食べにくそう
このような症状は、歯周病菌が増えて歯茎が炎症を起こし、痛みが出たり、膿が溜まっていて周囲の頬や鼻に影響を及ぼしたりすることで現れます。
もし歯周病のサインが出ていたら、一度動物病院でチェックをしてもらいましょう。
以前から人間にも言われていますが、口腔内の菌が心臓や腎臓にも悪影響を与えていることが分かっています。
健康維持のために、口腔内の健康状態も維持に努めましょう。
犬が歯磨きを嫌がるなら水に混ぜるだけの製品
さて、子犬の頃に歯ブラシを紹介してあげなかった犬や、もう歯周病が進んで歯や歯茎が痛い犬が、歯磨きを嫌がるのは当然の話ですよね。
そんな犬のために、ペットメーカーから、歯磨きを嫌がる犬にも使えるデンタルアイテムが多数販売されています。
スプレーやジェル、サプリメントやフードもありますから、試してみるのもよいでしょう。
サプリメントを嫌がる犬にも簡単な、水に混ぜるだけのタイプのものもあります。
残念ながら、歯磨きガムは、これだけを噛んでいれば大丈夫!と言い切れるものではありません。
そのため、他のデンタルグッズと併用して与えることをおすすめしています。
飲めるならサプリメント♪口腔内に善玉菌を
こちらの商品は、口腔内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らす、最近のバランスを整える効果が期待されるサプリメントです。
継続できるか心配なあなたにも嬉しい、30日分のお試し購入ができます!
錠剤のため、お薬が苦手な犬には不向きです。
ですが、もし砕いてフードに混ぜて食べられるなら朗報!実は砕いた方がお口に成分が広がり、より効果を期待できます!!
最初はジョッちゃんにも砕いてあげてたんですがね、面倒くさくなって途中からそのまま与えていました。
お薬拒否!!のジョッちゃんも、チキンフレーバーがついているからか、そのまま食べてくれます。
歯に塗るだけや水にいれるだけのアイテム
こちらの歯磨きペーストは、配合された酵素により歯垢を分解するため、歯に塗るだけでも効果があります。
できるなら、指を使って奥歯まで塗ってあげてください。
奥歯まで塗るのが難しくても、少しずつお口の中に広がり、効果を発揮してくれますよ。
もちろん、歯磨きのときに使うのもおすすめです。
この歯磨きペーストは多くの動物病院で支持され続けていて、愛犬の好みに合わせてチキン・シーフード・バニラ・モルトの4種類のフレーバーから選べます。
ちなみにモルトとは大麦のことで、アレルギーが心配な愛犬のために作られたフレーバー。
優しい香りがしますので、香料が苦手な飼い主にもおすすめです。
こちらが水に混ぜるだけのタイプ。
100倍に希釈して使うため1本で長持ちします。
500mlのペットボトルに5mlを混ぜて使うと、とても便利。
お水の色は薄っすら変わる程度で、香りはすっきりとしたミントがほんのり、口臭を抑えてくれますよ。
匂いに敏感な犬は飲まないことがあり、規定よりもっと薄めて慣れさせる必要があります。
もちろんガムや歯磨きの補助としての併用も可能。
食べるデンタルケアフード
このフードには、その効果が保証されたVOHCのマークがついています。
粒の形状・質感が歯茎のラインまでアプローチ、歯茎の健康もサポート。
独自の形状で、歯垢と歯石の蓄積を減らすことが科学的に証明されているんです。
よく噛んで食べて欲しいから、小粒と書いていても、粒がちょっと大きめ。
残念ながら、明らかに重度の歯周病が認められる犬には、適していないようです。
まとめ
- デンタルアイテムでVOCHのマークがついているものは、試験で効果が保証されており、犬のガムで認定されているアイテムもある
- 初めて与えるものは、丸のみをしてしまわないよう、安全のためにきちんと様子を見ながら与える
- 歯磨きガムの片側を持って噛ませることで、奥歯などいろいろな歯を使って噛ませることができる
- ロープなどのおもちゃも物理的に歯垢をとることが期待できるが、ひづめなどの硬すぎるものは犬の歯には適していないため避けた方がよい
- 歯周病が進むと、くしゃみや頬から膿が出るなど、一見歯とは関係なさそうな症状が出ることがあるが、関連していることがあるため見落とさないよう注意する
- 口腔内の環境が心臓や腎臓にも影響を及ぼすことが分かっているため、全身の健康を保つためにも口腔環境は大切である
- 歯磨きを嫌がる犬にはガム以外にも、デンタルケアが出来るアイテムはたくさんあり、塗るだけ・飲むだけ・食べるだけでケアできる
この記事では、様々なタイプのデンタルアイテムを紹介しました。
歯磨きが苦手な犬も、デンタルケアを通して、愛犬と飼い主のコミュニケーションが増えることを期待しています。
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