犬のフィラリア予防はいつから?病気の症状や予防薬の違いも解説!

予防

犬のフィラリア症という病気は、蚊を介して感染する病気であるため、夏のイメージがあります。

ですが、動物病院では春からフィラリア予防を推奨しています。

それは、温度が15℃を超えると蚊の吸血が始まってしまうから。

春と言っても、いつから?

いつから予防をはじめるのか、少しややこしい犬のフィラリア症。

そのメカニズムを徹底解説。

薬の種類による違いも説明していますので、初めて聞いたという方も、おさらいしたい方にも参考になる内容です!

毎年、いつからフィラリア予防を始めるか迷う方も、フィラリア予防薬の選ぶ基準が分からない方も是非参考にして下さい。

タイプ別にメリット・デメリットを紹介しています。

今一度、愛犬に合ったお薬を見つけましょう!

この記事書いた人

動物看護師のもちです。
小さい頃から犬のいる暮らし♪
5頭目になる現在は
トイプードルを飼育中です♪

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犬のフィラリア予防はいつからはじめる?

犬のフィラリア予防をはじめる時期は春がおすすめ。

フィラリア症は蚊を介してうつる病気のため、春のイメージがない方も多いでしょう。

毎年、いつから犬のフィラリア予防をはじめるべきか分からなくなりがちです。

ですが、夏になってから予防をはじめるのでは遅く、愛犬が感染してしまう危険があります!

フィラリア予防をいつからはじめるべきか、正しく見極めましょう。

いつからいつまでの予防がベストか、解説していきます♪

フィラリア予防は4月から

フィラリアの予防を始めるのに最適な時期は、地域にもよりますがだいたい4月から。

なぜなら、蚊は15℃以上で吸血を始めるからです。

気温が15℃に達していなくても、日が当たる場所は15℃を超えてしまっています。

東北であっても、4月から始めて早くはありません。

さらに蚊は、体温の高い生き物を好むため、飼い主さんより体温の高い愛犬を好む傾向が。

飼い主さんがまだ蚊に刺されていなくても、お散歩中に、すでに犬が蚊に刺されている可能性があります。

暖かい日が続き、気持ちよくお散歩のできる春が訪れたら、忘れずにフィラリアの予防を開始しましょう。

フィラリア予防は11月まで

フィラリア予防は11月まで続けましょう。

フィラリア予防は蚊がいなくなってから最後に1回投薬しましょう。

投薬予定日に蚊がいなくても、前回の投薬後に蚊に刺されている可能性があれば投薬が必要です。

最後の投薬を忘れると、次の春までに感染が進んでしまい危険です。

11月の投薬はとっても重要!

次に、飲ませ忘れた時の対処法や、感染してしまった時の症状を詳しく解説していきます。

犬のフィラリア予防を飲み忘れた時の対処方と現れる症状

犬のフィラリア予防は、1ヶ月に1回、毎月同じ日に。が基本ですが、投薬予定日に飲み忘れた!という声も。

数日以内であれば飲み忘れに気付いた段階で、できるだけ早めに愛犬飲ませましょう。

感染してしまっても、心臓に寄生するまでに数ヶ月かかりますので、すぐに愛犬が重症化する事はありません。

1ヶ月以上、フィラリア予防のお薬を飲み忘れてしまった場合には、処方された動物病院に連絡し、早めに指示を仰ぎましょう。

たくさん寄生してしまった状態で予防薬を飲ませると、一気に死亡したフィラリアが血管に詰まり危険です。

決して自己判断で飲ませる事はしないで下さい。

フィラリア予防の予定日を覚えやすい日にするか、カレンダーに印をつける事で、飲み忘れを防止できます。

予防薬を飲ませ忘れてもすぐなら大丈夫

フィラリア予防薬を飲ませるのを忘れたからと言ってすぐに症状が出る事はありません。

なぜなら、フィラリアの症状が出るまでにはいくつかのサイクルがあるから。

飲ませ忘れたのが数日前であれば、忘れないうちに飲ませましょう。

1ヶ月以上飲ませ忘れた場合でも、検査をして感染していない事が分かれば予防を再開できます。

感染していても、寄生しているフィラリアの数によって治療が異なります。

まず先に、フィラリア症について解説していきます。

犬のフィラリア症は心臓に寄生する

フィラリアは、新鮮で栄養満点の血液を好み、心臓を住み家とします。

そこがこの病気の厄介なところ。

フィラリアを蚊の媒介する感染のサイクルを、分かりやすく順番にまとめました。

フィラリアの蚊を介した感染経路

フィラリアは次のように、蚊の吸血を利用して感染を広げていきます。

フィラリアの感染経路
  1. フィラリア症に感染している犬から、蚊が吸血すると体内にいるミクロフィラリア(幼虫)も一緒に吸う
  2. 同じ蚊が他の犬を吸血をすると、犬の体内にミクロフィラリアが入る
  3. 体内に入ったミクロフィラリアは数ヶ月かけて心臓に移動、成虫のフィラリアに成長
  4. 成虫のフィラリアが産んだミクロフィラリアは、血流に乗って全身に広がる
  5. 次に蚊が吸血すると、全身に広がったミクロフィラリアも一緒に吸血し感染が広がる

フィラリア症の症状は、心臓に寄生する事で循環器系に深刻な影響を引き起こします。

フィラリア症の症状

フィラリア症は心臓や肺に影響をもたらすため、それに伴って様々な症状が出ます。

感染し病気が進行すると、主に次のような症状が出てきます。

  • 元気がなくなる
  • 食欲がなくなる
  • 咳がでる
  • 呼吸が苦しくなる
  • お腹が膨らんでくる
  • 尿が赤くなる

それぞれの原因は循環がうまくいかないために起こります。

すぐに疲れやすくなり、散歩などの運動を嫌う。

肺にもフィラリアの寄生が広がり咳が出る。

循環が悪くなると血流がスムーズに進まず、血管から水分が漏れ出してお腹に貯まる。

血球が壊れ、尿に血液の色素が混ざり血尿が出る。

つまり貧血も進むのです。

放置すると死に至る怖い病気ですから、早急に治療が必要です。

フィラリア症の治療方法

フィラリア症の治療は、寄生しているフィラリアの数によって異なります。

フィラリアは成長すると体長が30cmにもなりますから、まずはレントゲンや超音波検査などで現状をチェックします。

寄生している数が少ない場合は内服で対処可能な場合も。

寄生している数が多かったり、大きく成長していると、手術により外科的に摘出する事もあります。

一番の対処法は、しっかりと予防をして寄生させない事です。

犬のフィラリア予防ができるお薬は種類がいろいろ

犬のフィラリア予防ができるお薬には、食べるタイプと液体タイプの2種類があります。

さらに、食べるタイプのフィラリア予防薬は、おやつタイプと錠剤タイプの2種類に分かれています。

お薬の種類がいくつもあるけど、どれが良いかわからない…

危険な病気だからこそ、多くの犬が確実にフィラリア予防できるよう、様々な種類が用意されているのです。

また、ノミ・ダニの予防が一緒になった複合剤も製造されていて、1度の服用でたくさんの寄生虫から愛犬を守る事ができます。

お薬のタイプは愛犬に合うものを

それぞれのお薬にメリット・デメリットがあり、愛犬の好みや身体の調子により合うものが異なります。

特徴をまとめましたので、是非、参考にしてみて下さい。

お薬のタイプメリットデメリット
おやつタイプ・嗜好性が高い
・投薬がご褒美になる
・好みの味でなかった場合は、薬の大きさがやや大きく、全部与えるのが大変
・アレルギーの心配がある犬には配慮が必要
錠剤タイプ・おやつタイプより小さく与えやすい
・アレルギーの心配が少ない
・お薬が苦手な犬は投薬が困難
液体タイプ・皮膚に付けるお薬のため、好みの心配がない・皮膚が弱い犬は、荒れる事がある
・投薬後、数日はシャンプーできない

あなたの愛犬にピッタリなお薬は見つかりましたか?

どれも投薬が難しい場合でもご心配はありません。

おうちでの投薬が難しいために、毎月、来院される方もいらっしゃいます。

確実な投薬で、愛犬を怖い病気から守りましょう!

まとめ

  • フィラリア症を媒介する蚊は春から吸血を開始する
  • フィラリア予防は4月から始めるのがベスト
  • 蚊がいなくなってから、最後に1回、フィラリア予防をする必要がある
  • フィラリア予防の薬を飲ませ忘れても数日なら大丈夫だが、それ以上は獣医師に相談する
  • フィラリアは心臓に寄生するため、咳やお腹が膨らむなどの症状が出る
  • 放置すると死亡する怖い病気である
  • 多くの犬が予防できるように予防薬にはいくつか種類があり、メリット・デメリットがある

あなたの愛犬が、いつから、どの薬でフィラリアを予防するか、想像できましたか?

春から秋まで、一年のほとんどがフィラリア予防シーズン。

フィラリアは怖い病気ですが、数少ない、防ぐ事ができる病気です!

是非、守ってあげて下さい。

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