犬の熱中症はたった数時間で、状況によっては死亡にもつながる怖い病気。
熱が下がるまで連日の通院、入院による点滴が必要になり、飼い主や金銭面の負担も大きくかかります。
また、死亡に至らなくても、多数の臓器に後遺症が残ることもあり、身体には大きな負担がかかります。
熱中症にさせないことが1番大切!実は、熱中症が1番増えるのは、夏ではなくて5月頃なのです。
冷房を入れるにはちょっと早いかな?と考えがちな時期に、熱中症になってしまった犬や猫が次々と動物病院に来院します。
この記事では、熱中症にならないための対策と、なってしまった時の早急に取るべき対策のポイントを解説しています。
大切な愛犬が、熱中症で死亡してしまうのは、とてもつらいことですから、気持ちよく過ごせるように配慮してあげましょう。
犬の熱中症は死亡する恐れも!犬は暑さには弱い!!
犬の熱中症は、軽度であれば元気がない、食欲がないなどの症状が。
重症の場合は痙攣などが起こり、最悪の場合は治療の甲斐なく死亡する事も。
犬は寒さに強く、暑さに弱い動物ですから、人間より熱中症になりやすく、重症化しやすい生き物です。
死亡まで至らなくても、とてもつらく苦しい危険な病気です。
熱中症対策のグッズなどを是非活用して死亡するリスクを回避しましょう!
犬の熱中症対策はエアコンやグッズを活用しよう♪
一度熱中症になってしまうと、犬には大きな負担がかかってしまいます。
室内の環境を整え、外出時はしっかりと熱中症対策グッズも活用して、愛犬を熱中症から守りましょう!
犬は人間の様に汗をかくことができないため、体温調節が苦手な動物です。
室内と屋外では熱中症の対策方法は異なりますので、熱中症の対策で大事なポイントを次のようにまとめました。
是非、参考にして下さい。
- 暑い時間帯のお散歩は避ける
- エアコンを付ける
- サークルは日の当たらない場所へ
- ひんやりマットを使う
- 水を充分に用意する
ひとつひとつ詳しく解説していきますので、上手に暑さを乗り切りましょう!
少しの気遣いで、愛犬が気持ちよく過ごすことができます。
お散歩は日中を避け地面が冷えてから♪
気温が下がってもジリジリと太陽に熱せられたアスファルトは、日が沈んでもすぐには冷えません。
暑い時間帯を避けたお散歩は、多くの飼い主が行っている対策ですが、地面の温度確認まではされない方も。
裸足の犬が歩いても大丈夫かどうか、愛犬と外出時には、 忘れずに直接触って確認しましょう。
飼い主より体高の低い犬は、地面と近く、飼い主さんより暑さを感じています。
お散歩中はこまめに水を飲ませたり、冷感グッズを上手に活用しましょう。
首に保冷材を巻くことのできるクールネックや、濡れたタオルなどを巻くなどの対策も効果的です。
エアコンの温度設定は24℃以下が犬は快適
犬が快適に過ごせる室温は20〜22℃。人間にとっては少し低く感じるくらいが丁度良いのです。
気温が25℃を超えるような日は、温度がこもり、室温はもっと上昇しますので、エアコンは必ずつけ、せめて24℃以下に設定しましょう。
エアコンの風が直接愛犬に当たると、冷えすぎることがありますので、真下にサークルを設置せず、サーキュレーターなどで空気を循環させましょう。
また、直射日光も当たらないようにサークルを設置しましょう。
水を入れて凍らせたペットボトルや、保冷材をタオルを巻いたお手製、冷却グッズは、おうちにあるもので簡単に作れます。
ひんやりマットを併用すると尚良いでしょう。
水は絶対に切らさず自由に好きなだけ飲めるように
屋内であっても、屋外であっても、水は必ず切らさないよう、充分に用意しましょう。
お散歩中はこまめに水分補給を促し、お留守番させる時は多めにお水を用意しましょう。
飲む量が少なめの子は、水飲み場を増やす事で飲む機会を増やす事ができます。
梅雨前の5月頃は、夏でなくてもかなり気温が高くなります。
油断しやすく、日中の散歩やエアコンをつけないことにより、熱中症で動物病院を受診する犬の件数が1番多くなる時期です。
下痢や食欲不振などを理由に動物病院を受診し、体温を計ると熱が高い、という症例が1日に何件も来院します。
熱が下がるまでは毎日通院が必要になったり、半日〜数日間、点滴入院が必要になったりすることで飼い主にも犬にも大きな負担がかかります。
ここからは、熱中症になってしまった犬の症状を解説していきますので、疑わしい時は様子を見ず、すぐに動物病院を受診しましょう。
犬に熱中症の症状が出たらすぐに涼しい場所で応急処置を!
犬の熱中症の症状は、初期段階では息が上がったり、ぐったりしたりなどの症状が出ます。
すぐに対処を行わず、様子を見ていると、熱中症はどんどん進行し、危険な状態に。
暑さの厳しい環境にいたなど、疑わしい状況で、こんな症状が現れたら、熱中症を疑い身体を冷やしましょう。
- 早い呼吸をしている
- 舌や口の色が赤い
- 食欲がない
- ふらつきやぼーっとしている
- 横になっている
- 元気がなくグッタリしている
このまま対処せずに放置していると、多数の臓器に影響を及ぼし、重症化、最悪の場合は命を落とします。
熱中症が重症化すると意識がない、痙攣を起こすなどの症状が現れます。
そうならないためにも、すぐに対処をしましょう。
熱中症を疑う時の対処はとにかく冷やす!
熱中症の可能性が考えられる時は、とにかく脇などの太い血管が通っている付近を冷やします。
外であれば、まず日陰に移動しましょう。
なるべく風通しのよい場所へ。なければあおぐなどして風をおくりましょう。
太い血管を冷やすことで、体内を循環する血液の温度を下げ、臓器へのダメージを最小限に抑えます。
人がおでこを冷やすのは、爽快感や気持ちがよいからで、医学的効果は一切ありません。
太い血管が通っていて冷やしやすい場所は以下の場所です。
- わき
- 首
- 内股
冷やすものが手元になくても、近くに自動販売機があれば、冷たい飲み物を購入して当てる。
コンビニがあれば、アイスコーヒー用の氷カップを購入し、布で巻いて当てるなど比較的対応しやすい手段があります。
本人の意識がはっきりしていて、飲める状態であればお水を飲ませ、応急処置が終わったら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。
時間とともに症状はどんどん悪化しますので、早急な対処が回復への鍵になります。
まとめ
- 犬の熱中症は死亡に至る事もある怖い病気であり治療の負担も大きい
- 少しの油断で引き起こされる事が多く、愛犬を熱中症にさせない事がなりより大事
- 暑い時間帯のお散歩は避け、熱中症対策グッズを上手に活用し、お水を充分に与える事がポイントである
- 犬が快適に過ごせる室温は20〜22℃
- 犬の熱中症が1番増える時期は5月
- 犬は熱中症になるリスクが高く、初期症状は食欲不振や元気がない事がほとんど
- 熱中症が重症化すると痙攣が起こり危険な状態になる
- 熱中症が疑われる時は、涼しい場所に移動させ、首やわき、内股などを積極的に冷やして早急に動物病院を受診する
- 意識がはっきりしている場合は、熱中症が疑われる時に水を飲ませてもよい
熱中症の症状が軽度であっても、しっかり対応をしなければ病状は悪化し、最悪の場合、死亡してしまいます。
熱中症が疑われる時には必ず、動物病院を受診しましょう。
無事に回復し、死亡にいたらなくても、ダメージを受けた臓器の障害と一生付き合っていくことになる可能性も。
なってしまってから後悔しても遅いですから、愛犬のために、しっかり対策をしてあげましょう。
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