犬ワクチンの種類や費用と接種時期を解説♪毎年打たない場合とは

予防

犬のワクチンには狂犬病ワクチンと混合ワクチンの2種類があります。

混合ワクチンの種類は5種以上がおすすめ、アウトドア好きなら9種以上がよいでしょう

この記事では、犬混合ワクチンの種類ごとの値段も公表。

子犬の3回目ワクチンが終わるまでのお散歩やシャンプーとの付き合い方も解説しています。

毎年打たない派や打ち忘れた時も安心の対処法も説明していますから、ぜひ参考にされて下さい。

愛犬に初めてワクチンを接種するあなたに必要な情報をひとつにまとめました!

この記事書いた人

動物看護師のもちです。
小さい頃から犬のいる暮らし♪
5頭目になる現在は
トイプードルを飼育中です♪

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犬ワクチンの種類は生活スタイルで選ぶ♪

大きく分けて、犬には狂犬病ワクチンと混合ワクチンの2種類があります。

5種ワクチンが最も一般的ですが、犬の生活環境などを配慮すると、この限りではありません。

地域で流行している感染症がある場合には6種以上を勧められることもあります。

最寄りの動物病院に相談しましょう。

混合ワクチンの種類の違いと、狂犬病ワクチンの必要性について解説していきます。

5種以上がおすすめ!!アウトドア派なら9種以上♪

ペットショップでしばしば見られる犬パルボウイルス感染症は、5種以降のワクチンでないと予防ができません。

その他にも、子犬が感染すると命を落とす危険がある病気を網羅もうらしている、5種以降の接種が推奨されています。

山にキャンプに行ったり、川を泳がせたり、愛犬とアウトドアを楽しむ予定があるなら9種以上、アレルギーの心配があるなら5種が良いでしょう。

5種や9種などありますが、数字部分が予防する感染症の数を示しています。

5種6種7種8種
犬パルボウイルス感染症
犬ジステンパーウイルス感染症
アデノウイルス1型感染症(犬伝染性肝炎)
アデノウイルス2型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
パラインフルエンザウイルス感染症
犬コロナウイルス感染症
犬レプトスピラ症(イクテモヘモラジー型)
犬レプトスピラ症(カニコーラ型)

9種以降は、数字が1つ増えるごとに、予防できる犬レプトスピラ症の種類が1つずつ増えていきます。

犬レプトスピラ症は、ネズミの尿に汚染された土や水に犬が接触することで感染するため、アウトドア派なら9種以上を選択しましょう。

一般的に、動物病院にはよく使うワクチンが2〜3種類ストックされています。

接種したいワクチンがあるか不安な場合は、問い合わせましょう。

狂犬病ワクチンは義務で混合ワクチンは任意

狂犬病ワクチンの接種は法律で義務付けられていますが、混合ワクチンは任意のため強制されていません。

義務である狂犬病は治療法がなく、発症するとほぼ100%死亡する怖い病気です。

人間を含むほぼすべての哺乳類にうつるため、多くの生き物を守るために、必ず接種しましょう。

海外では依然として、毎年多くの人が命を落としている病気ですから、ワクチンで国内感染の撲滅に努めましょう。

一方、混合ワクチンは義務付けられていませんが、国内での発症率は狂犬病と比べると圧倒的に多く、死亡のリスクも高い病気です。

是非こちらも予防しましょう。

犬ワクチンの値段は5千円~1万円程度♪種類で変わる

犬ワクチンの値段は、動物病院同士で統一されておらず、病院によって金額が異なります。

扱っているメーカーによっても値段が若干変わってくるため、犬5種なら4,500円~6,600円くらい。

犬9種なら、だいたい7,700円~11,000円程度です。

また、ワクチン代の他に、診察料なども数千円程度かかりますから、余裕を持って準備しましょう。

事前に電話で値段を確認しておくと安心です。

犬ワクチンのスケジュール子犬は2、3回♪成犬は年1回

子犬の基本的なワクチンのスケジュールは、1回目のワクチンが生後6週から8週頃、2回目はそこから3~4週後、さらにそこから3~4週後に3回目を接種します。

その後は、1年に1回接種していきましょう。

ワクチンのタイミングによっては、子犬の頃のワクチンスケジュールが2回になることもあります。

母子免疫の影響を配慮してスケジュールが決定されますので、獣医師の判断に従いましょう。

子犬のワクチンは接種したタイミングで回数が変わる

3回打ちのスケジュールを推奨している獣医師が多い傾向にありますが、1回目2回目のワクチンのタイミングによっては、初年度のワクチン接種が2回になることがあります。

子犬の1回目ワクチンに推奨されるタイミングは、生後6~8週目と幅がありますが、これは生後45日から90日までは子犬の体内に母子免疫が残っているため。

子犬の時期に病気に感染すると大変危険なため、母子免疫が切れはじめる初期に1回目のワクチンを打ちますが、もし子犬の体内にまだ、母子免疫が残っているとそのワクチンの効果は無効に。

確実に有効だったと判断できるワクチンが2回になるように、接種回数を調整しています。

子犬のワクチンプログラムが終わる前でも抱っこでお散歩はok

他の犬から病気がうつる原因となるのは、直接、接触した時や地面の匂いを嗅いで、他の犬の痕跡を舐めてしまった時です。

抱っこやバッグの中に入れてのお散歩なら感染のリスクはありません。

一般的には、お散歩はワクチンプログラムが終わってから1週間後とされています。

3回目のワクチン接種後、1週間経てば免疫が定着して、他の犬と安心して接触できるようになりますから、いよいよ地面を歩かせてみましょう。

子犬が激しく汚れた時は短時間でシャンプーを

シャンプーもワクチン前に行えますが、全身が毛で覆われている犬にとって、洗って乾かすという作業はとても負担がかかります。

身体が排泄物などで激しく汚れて不衛生な場合には、手早くきれいに洗ってあげましょう。

シャンプーは体調の良い時を選んで手早く済ませましょう。

私達は自分の髪を洗って、そのままにしていると髪の毛がひんやり冷たくなるように、全身が毛で覆われる犬も濡れた状態はとても寒くなります。

体力を消耗しないよう、極力手早く乾かしましょう。

不安がある場合は動物病院に相談すると、シャンプーくれるところもありますよ。

お散歩のあとにも使えるので、1本あると便利です。

泡を汚れに馴染ませて、拭き取るだけの簡単お手入れ。

こちらのシャンプータオルは使いやすい大判で、厚みもしっかり。

小型犬なら1枚で十分、身体を拭くことができます。

成犬ならワクチンを打ったあと2日経てばシャンプーok

ここまでは子犬のワクチン前のお散歩やシャンプーについて解説してきました。

成犬のお散歩やシャンプーは、接種後2日ほど様子を見て、体調に問題がなければ、可能です。

接種当日と翌日は、ドッグランなど激しい運動やお散歩は控えましょう。

どうしても外でないと排泄ができない犬は、外に出して、排泄が終わったらすぐに帰宅します。

トリミングは体力を使いますから、ワクチン前後2日はトリミングの予約を入れません。

万全の体調でワクチンを接種しましょう。

犬ワクチンのアレルギーは30分以内に出る副作用がほとんど

犬はワクチンの成分に対して、アレルギーや副作用などの反応が出ることがあります。

中でもアナフィラキシーは、早急な対処が必要なアレルギー反応で、30分以内に現れますから、接種後は犬の様子をよく見ましょう。

いつもと違うと感じたら必ず動物病院を受診して下さい。

  • 顔が腫れる
  • 痒み
  • 元気消失
  • 食欲不振
  • 嘔吐
  • 痛みやしこり

ワクチン接種予定日は、多少ずれても大丈夫ですから、体調の良いときに接種させてあげましょう。

午前中のワクチン接種なら午後も診察できて安心

もし都合がつくなら、午前中の接種がおすすめです。

午前中であれば、午後体を崩しても動物病院を受診できますが、午後に接種して体調を崩すと翌朝まで待たなければなりません。

重篤なアレルギー反応が出る場合には30分以内に起こります。

余裕をもって来院し、病院の閉まる30分以上前に接種を済ませしょう。

注射を打つことで30分〜数時間で症状が収まりますから、このような症状が見られたら必ず動物病院を受診して下さい。

熱っぽい、元気や食欲がなくなる、接種した部分を痛がるなどの症状がみられることがありますが、症状が軽く1,2日で落ち着く場合はご自宅で様子を見ても大丈夫です。

何度も吐いている、ぐったりしている、2日経ってもよくならない時は動物病院を受診しましょう。

ワクチンアレルギーがあってもきちんと対処すれば接種可能!!

今までワクチンアレルギーが出たことがある犬でも、メーカーの変更や、接種前にアレルギー反応を抑える薬を注射することで、ワクチン接種は可能です。

ただし、なるべく種類の少ない5種ワクチンを選択しましょう。

万が一接種せずに感染してしまうと重症になったり、後遺症が残ったりする病気もありますから、アレルギー対策をして接種を勧める動物病院がほとんどです。

あくまで混合ワクチンは任意ですので、もちろん接種を拒むこともできます。

犬ワクチンを打たない犬もいる!7年に1回でも良い!?

犬の混合ワクチンは任意ですから、中には毎年打たない犬もいます。

過去にワクチンアレルギーで重篤な症状が出た、高齢でワクチンの負担が不安など、理由は様々。

一方、任意である混合ワクチンは、免疫が7年間持続したという研究結果が発表されているために、毎年打たない飼い主もいます。

ワクチンを毎年打たない理由は免疫が7年持続するから

犬のワクチンは、3年に1回でもいいとか、7年に1回でもいい、という話を聞いたことはありますか?

これが事実であっても現実的ではない理由は、トリミングやペットホテルなどを利用する際に、ほとんどの施設が1年以内に接種した狂犬病ワクチンと混合ワクチンの証明を求めるためです。

実際のところは、ワクチンによる免疫が3年間持続していた、はたまた7年間持続できていたという研究結果が海外の論文で発表されました。

ネットニュースにもなり、一時期注目されましたが、全ての病気の免疫が3年や7年残るわけではなく、どれか欠けることもあるようです。

一部の愛犬家から、動物の身体への負担を考えると欠けた分のワクチンだけ単体で打てば良いのでは?という声も大きく上がりました。

さらに抗体が残っていない病気が見つかると、その分のワクチンを接種しなければなりません。

抗体の残っていない部分の単体ワクチンを取り寄せてくれる動物病院と、毎年ワクチンを接種していなくても犬を受け入れている施設が生活範囲に必要になります。

もちろん、そこをクリアして生活されている犬もいますよ。

犬ワクチンを打ち忘れたらすぐに接種しよう

犬のワクチンを打ち忘れても、数日過ぎてしまっただけなら大丈夫。

打ち忘れに気付いたらなるべく早く接種しましょう。

ですから、犬の体調が悪い時や予定のある日は、無理をせずに数日見送っても大丈夫ですよ。

また、ワクチン接種予定日以降にしばらく都合がつかない、という場合は、打ち忘れるよりも少し早く打ってしまった方が良いでしょう。

接種日はあくまでも目安ですから、多少早くても少し遅れても、健康上は問題はありません。

前回の接種から1年経過すると徐々に免疫がなくなってきますが、一気にゼロになるわけではありませんのでご安心下さい。

まとめ

  • 犬のワクチンには狂犬病ワクチンと混合ワクチンの2種類あり、さらに混合ワクチンは、予防できる病気の種類の違いにより何種類も製造されている
  • 混合ワクチンは一般的に5種で十分だがアウトドア派や地域で流行している病気がある場合は、予防する種類は多い方が良い
  • 狂犬病ワクチンは義務だが、混合ワクチンは任意接種のため、拒むこともできる
  • 混合ワクチンの値段は、動物病院で統一されていないが大体5千円~1万円くらいで、その他に診察料もかかるため、余裕をもって用意すると安心
  • 基本的に子犬のワクチンは3回打ち、その後は成犬も含め1年ごとに接種する
  • 子犬のお散歩やシャンプーは、きちんと感染対策や負担を軽減できれば3回目のワクチンが終わる前でも不可能ではない
  • 成犬もワクチンの前後2日はシャンプーを避け、当日は激しい運動も避ける
  • 危険なワクチンアレルギーであるアナフィラキシーは接種後30分以内に現れるため、接種後はよく愛犬の様子を観察する
  • 接種後に2日間程、少し元気や食欲がなくなる程度であれば、自宅で様子をみても良い
  • 事前に対処すればワクチンアレルギーがあっても予防して接種することができる

信頼のできる獣医師と相談しながら愛犬に合うワクチンを選択しましょう。

ワクチンを打つことで、安心してお出かけできる世界が広がっていきますよ。

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