犬は噛んでしまう生き物ですが、噛んでいいものといけないもの、力の加減は教えていく必要があります。
噛み癖を放置すると、いずれ事故やトラブルにつながりかねません。
ここでは、噛み癖を助長させないポイントや、子犬にも伝わりやすい噛み癖の治し方を解説していますので、ぜひ参考にされて下さい。
怒ったり、口を抑えたりする誤った治し方は犬が嫌がり、かえってひどい噛み癖になる可能性があるため危険です。
さらに、もし子犬の時期からひどい噛み癖が現れている場合には、ぜひ専門家への相談も検討しましょう。
成犬の噛み癖の治し方も同じですよ。
子犬の時期に教えるより少し時間がかかりますが、もう遅い、ということはありません。
子犬の噛み癖の治し方はしつけと予防♪分かりやすい伝え方
治し方のポイントは、手などを噛む経験は減らし、分かりやすくシンプルな伝え方をすること、噛んではいけないものを環境から取り除くことです。
犬は歯で噛むことで情報を得る習性があるため、特に子犬のうちは目の前に手を出せば噛むでしょう。
噛み癖は攻撃的な意味合い以外にも起こり、まだ歯が小さい子犬のうちは、大きな怪我にならなくても、成犬になるとそうはいきません。
人間と幸せに暮らしていく上で、噛み癖は正しい治し方で教えていく必要があります。
特に好奇心が旺盛で、噛み癖が強く現れる子犬は、しつけをする機会が多く、頻繁に繰り返し教えてあげられるチャンス。
まずは噛み癖の治し方の前に、次の対策をしましょう。
- 代わりに噛むおもちゃを与える
- 手で遊ばない
- クールダウンで落ち着かせる
代わりに噛んでよいおもちゃを用意するなどの対策を
噛んではいけないと教えるのも大切ですが、もともと犬は噛みたい生き物です。
先に噛んでもよいおもちゃなどを与えましょう。
噛んでもよいものがないと、人の手を噛んでしまうばかりか、ソファや椅子の脚などを噛んでしまいます。
ロープなどの噛みごたえがあるおもちゃを与えて、噛みたい気持ちをしっかり満たしてあげましょう。
おもちゃを与えても家具などを噛んでしまう、という場合にはこちらのスプレーがおすすめです。
りんごの成分のみが使用されていて、犬の身体に直接吹きかけて使用できるくらい安全ですよ。
発売されて60年以上、世界中で愛用されている噛み癖予防スプレーです。
人の手では遊ばない!噛んでもよいと勘違いしてしまう
可愛いしぐさに、ついつい手でちょっかい出したくなっちゃいますよね。
口周りで手を動かしたりつっついたりしています
このような遊びを子犬のうちに行うと、手は噛んで遊んでもいいものと学習していまいます。
手で遊ぶのは、子犬のうちは飼い主も我慢しましょう。
しっかり噛み癖を治した成犬なら、手で遊んでも歯が当たらないように気をつけるようになります。
テンションが上がりすぎたらクールダウンさせよう
興奮すると、つい勢い余って噛んでしまうことがあります。
愛犬のテンションがヒートアップしてきたな、と感じたら一旦遊びを中断して落ち着かせましょう。
クールダウンしてから再開します。
落ち着いていれば遊んでもらえると学習すると、遊んで遊んで!!と騒ぐこともなくなり、お互いに過ごしやすくなりますよ。
手などを噛まれたら部屋を出るしつけで噛み癖を解決
しつけのポイントは、犬が遊んでもらえてると勘違いしないはっきりとした態度と、噛まれた時の言葉や行動を家族内で統一することです。
噛まれた瞬間に「いたい!」といった短く分かりやすい単語を言い、目を合わせずにスッと部屋を出ましょう。
犬に視線を送る、声をかける、家族と話す、ゆっくり部屋を出るなどの、余計な行動をすると犬には伝わりにくくなってしまいます。
はっきりとした分かりやすいシンプルな動作で「人を噛むと大好きな飼い主がいなくなり、楽しい遊びは終わる」と学習させましょう。
部屋を出る時間は、気が散らないよう1,2分程度にします。
おもちゃで、ひとりで楽しく遊んで待つことができると伝わりませんので、気が散るものは置いておきません。
少し面倒ではありますが、これを噛むたびに根気よく繰り返します。
生活している中で手だけではなく、突然足を噛むこともあるかも知れませんが、同様に対処しましょう。
子犬の噛み癖は2ヶ月でもしっかりと!!痛いことを教えよう
2ヶ月の子犬でも、同じようにしっかりと噛み癖のしつけを始めましょう。
本来子犬は、親や兄弟犬と遊びながら、噛んだり噛まれたりして噛む強さなどを学習していきます。
ですが、ペットショップではこういった学習する時間が足りないまま販売されていることが多く、噛まれると痛いということを理解していません。
怒られてるんだか、褒められてるんだか遊んでるんだか、生後2ヶ月の子犬では理解が難しい時期ですが、紹介している噛み癖の治し方は怒る必要がないため有効です。
ぜひ、2ヶ月や3ヶ月と小さな子犬であっても、噛み癖のしつけはしっかりしてあげてくださいね。
子犬の噛み癖がひどいときは専門家の力も借りてみよう
犬にも人間同様、それぞれに性格があり、攻撃性の強い個性を示す犬もいます。
中でも特に、早い月齢から攻撃性が現れる子犬は、将来ひどい噛み癖を示す恐れがあるため、専門家への相談を検討しましょう。
子犬に攻撃性が現れ始めるのは、早くて生後4ヶ月頃、一般には6ヶ月から10ヶ月齢頃。
そのため、子犬のワクチン接種では、注射の痛みに対しては攻撃性よりもキャンキャンと鳴くのが一般的です。
しかし、ワクチン接種で唸る、噛もうとするなどの攻撃性を示した場合は、将来のひどい噛み癖が心配され、素人ではしつけが難しい可能性が高いでしょう。
噛む力も強い傾向があり、ひどい噛み癖を放置すると、事故やトラブルの原因となるだけではなく、飼育する上でたくさんの不具合が生じます。
ひどい噛み癖は日常ケアも難しくペットホテルも断られる!?
噛み癖がひどい犬は、病気になっても治療に非協力で、治療が限られるばかりか、爪切りやシャンプーなどのケアすらできなくなってしまいます。
トリミングで断られるだけではなく、ペットホテルなどで預かってもらえなくなるかも知れません。
そうなると、家を空けての旅行も行けなくなり、冠婚葬祭など急な外出にも影響を及ぼします。
大事な靴や家具がボロボロにされ、犬用のベッドを用意してあげたり、タオルやペットシートを敷いてあげることもできなくなるかもしれません。
人間と幸せに暮らしていくために、噛み癖のしつけは怠らないようにしましょう。
まとめ
- 犬はもともと噛む習性がある
- 代わりに噛んでもよいものを与え、噛んではいけないものを教える
- 子犬のうちは好奇心旺盛で噛む頻度が高いため、繰り返し教えられるチャンス
- 成犬になると大怪我する危険性があるため、子犬のうちに治す必要がある
- 子犬のうちは特に、人の手を使った遊びをしない
- 手を噛まれたら「いたい!」と言ってすぐに部屋を出て、数分で戻って来ることを繰り返す
- 本来は親犬や兄弟犬とじゃれたりケンカしたりしながら噛む力加減などを学ぶ
- 小さいうちにペットショップで販売されている子犬は犬同士で噛み合う経験が乏しい
- 噛み癖の治し方は生後2ヶ月からでも始めることができる
- ひどい噛み癖を示す子犬は、専門家への相談も検討した方がよい
犬は噛みたい欲求があることを理解し、解消させてあげつつも、噛んではいけないものはしっかり教えましょう。
怒るなどの間違った治し方は、子犬が萎縮し、飼い主との信頼関係が崩れる原因になります。
噛み癖の正しい治し方は、時間と根気が必要ですが、デメリットはなにもありませんから、ぜひ試してみてくださいね。
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