通院にも最適な猫におすすめのキャリーバッグは、上が開くタイプです。
猫のキャリーバッグは、移動や通院目的で使用することが多く、健康な猫ちゃんであればあまり出番は多くないかもしれません。
そう買い替えるものでもありませんから、キャリーバッグ選びには失敗せずに良いものを選んで、長く使いたいですね。
きちんとしたキャリーバッグを用意しておくことで、突然の災害時にも対応できますから、1つ準備しておくことをおすすめします。
特徴を理解せずに選ぶと、ご自身の猫のタイプに合っていなかった…ということも。
キャリーバッグのタイプ別メリット・デメリット、選ぶポイントを解説しています。
動物看護師としてたくさんの猫ちゃんキャリーを見てきましたので、その中でおすすめしたいキャリーバッグを紹介します。
猫のキャリーバッグでのおすすめは上部が開けられるタイプ♪
入れやすさ、出しやすさ、通院のしやすさから猫に一番おすすめするキャリーバッグは、上が開けられるタイプ!
通院・処置がしやすいキャリーバッグというのは、スムーズに治療が終わり、猫のストレスも軽減できます。
私の勤務する動物病院は地方のため、段ボール箱に入れてくる年配の方もいらっしゃいます。
ですが、猫は慣れない場所でパニックになることがあり、飛び出すこともあるため、簡単に蓋が開いてしまうようなケースでの移動や通院はおすすめできません。
猫のキャリーバッグを選ぶときの大切なポイントは次の4つ。
- 蓋がしっかりしまる
- 上の部分が開けられる
- 中の様子がある程度見える
- 猫ちゃんから外が見えすぎない
この条件を満たしたおすすめのキャリーバッグを紹介します。
キャリーを嫌がる猫にもおすすめ♪上が開く出し入れ簡単タイプ
入口が横向きや狭いキャリーは、猫が出し入れに抵抗しやすくなります。
しかもキャリーから出ないとなにもできないにゃ
上がガバっと大きく開くキャリーなら嫌がる猫もスポット入りますよ。
入れたあとにサッとすぐに蓋が閉められる、獣医師も一番使いやすいのはこちらのキャリーバッグ。
診療で猫を抱えて出し入れしたり、診察台の上でじっとさせられるのは猫にとってストレス。
こちらのキャリーは、猫を中に入れたまま注射の処置ができるため、ワクチンや慢性腎不全など、注射の処置が必要な猫のストレスが軽減できます。
昔からあるデザインで多くの方が愛用していて、プラスチック製は汚れも染み込まず、サッと拭き取れます。
中には、長く使用して年期の入っているもので、蓋の留まる部分が割れたり歪みを起こし、外れやすくなってしまっているものもあります。
多頭飼育や老猫などで使用期間が長くなってきた時は、今一度、歪みで蓋が外れやすくなったり、破損したりしていないか確認しましょう。
上半分外れるタイプなら超音波検査も可能♪
上半分が外れるタイプなら、聴診・触診から超音波検査まで(心臓の超音波検査などは不可)キャリーの中で行えます。
キャリーから出し入れしたり、知らない人に触られたりするのが嫌いな猫ならこちらのキャリーバッグ。
最低限の接触で診察ができますので、猫のストレスを大きく減らせます。
屋根を付けた状態でも扉を取り付けたり外したりできるタイプは、組み立て途中に扉を抑え込む必要がないためもとに戻す時も簡単でスムーズ。
似ているタイプでも、上部をネジ止めになっているデザインのものは時間と手間がかかりますので、バックルで外せるか、確認して選びましょう。
バックルが2つで上半分がより簡単に外せるこちらもおすすめ!
上の出口が少々狭くなりますが、こちらのキャリーなら2箇所のバックルを外すだけで、あとは軽い力で静かに素早く上半分が外せます。
コンパクトにおさまる猫さんならこちらでも良いでしょう。
周りの様子がよく見えることで安心する猫と、周りが見えるとドキドキして萎縮してしまう猫がいます。
ここで紹介したキャリーバッグはどちらも外の様子がキャリーの中からよく見えるため、緊張しやすい猫にはキャリーの上にタオルをかけても対処できますよ。
窓がメッシュタイプのものを選ぶのもおすすめです。
緊張しちゃう猫には周りが見えすぎないメッシュ窓
飼い主さんは中の様子が見える方が安心ですが、猫にとっては見え過ぎはストレスに。
窓がメッシュタイプなら、猫から見えすぎずに安心できます。
こちらのメッシュ窓のキャリーバッグなら、上も開くため、上から入れたり出したりもできます。
使わない時はコンパクトに畳めるので場所をとらず、キャリーバッグ自体が軽いので、持ち運びの負担が軽くなるのもポイント。
ただし、プラスチックタイプのキャリーバッグと違い手足をひっかけて掴まれるところが多くあります。
キャリーバッグに入るのが嫌いな猫は足を入口の外に出して抵抗しますし、病院嫌いな猫は、出るときに縁やメッシュに爪を引っ掛けて、必死で抵抗しますので扱いにくくなります。
出し入れされるのが嫌いな猫には入口が大きく開くタイプのものをおすすめします。
猫のキャリーバッグで宇宙船タイプならお散歩が楽しくなる♪
キャリーバッグに入れると不安でニャーニャー鳴き続けてしまう猫には、外の様子がよく分かる、流行りの宇宙船タイプがおすすめ。
お外を見るのが大好きな猫のお散歩や長距離移動にピッタリで、移動時間も楽しくなります。
まるで猫が宇宙服を着たかのようなドーム型の窓がついた宇宙船タイプは多機能で、人気の秘密に納得です。
さらにあのドーム型の窓は、メッシュタイプの窓に替え可能!
安定した場所に置けば、キャリーから出すことなく一時的にスペースを広げてあげることができ、自由に出してあげられない災害の避難時などには活躍すること間違いなしですね。
リュックタイプで両手が空き、背負えるので避難で移動するときも腕が疲れません。
熱がこもりやすいため、風通しの悪い高温になる場所での長期使用は避け、通気性をよくしてあげましょう。
猫のキャリーバッグにはトイレシート♪快適な移動のポイント
猫は移動中にはあまり粗相をしませんが、膀胱炎の通院で移動中に漏れてしまったり、嘔吐したりしてしまうことはあります。
キャリーバッグにトイレシートを敷いてあげることで、猫が大きく汚れてしまう事態を避けましょう。
あまりおうちを出ない猫にとっては、近所の動物病院であっても大冒険!
トイレシートの他にも、ストレスを軽減して快適に移動するためのポイントがあります。
- トイレシートを敷く
- キャリーバッグにタオルをかける
- 洗濯ネットに入れる
ちょっとの工夫でキャリーバッグでの移動を快適に。
過ごしやすくするためのポイントを、1つずつ確認していきましょう。
トイレシートを敷くと管理が簡単に♪タオルも敷くと◎
キャリーバッグにトイレシートを敷いておくと、使用後はトイレシートを替えるだけで手入れがとても簡単に。
さらに、粗相をしてしまったときの片付けもしやすくなります。
外出時は替えを1枚持っているとさらに安心です。
タオルの上などにトイレシートを敷いてあげると、さらに居心地を快適にできますよ。
キャリーバッグの上にかけるタオルを持参する
外の様子がよく見えた方が安心する猫でも、大きな犬が突然キャリーバッグに飛びかかってくるなど、予期せぬ出来事で恐怖心を与えてしまうことがあります。
猫が不安を感じそうな場面に遭遇したときのために、キャリーバッグを覆えるサイズのタオルや布を1枚用意しておくと安心です。
また、敷いていたものが汚れてしまったときに代わりに敷くこともできます。
入らない猫は洗濯ネットに入れると扱いやすくなる
『洗濯ネットに猫』という言葉の響きですから、驚かれる方もいます。
ですが猫を洗濯ネットに入れるのは、猫の保護団体などでも行われている一般的な方法で、キャリーバッグへ入らないとがんばる猫の出し入れも容易になります。
狭いところが好きな猫にとっては実は安心しやすい場所になるのです。
身体が包まれてる感じがしてホッとする…
手足をキャリーバッグにかけて抵抗するような入りたがらない猫でも、洗濯ネットに入れることで手も足も出せずすんなり入れることができます。
キャリーバッグに爪をひっかけて抵抗すると、爪が折れるなどの怪我をする恐れがありますが、ネットに入れるとその心配もありません。
網タイプと目の細かい生地タイプの洗濯ネットがありますが、網タイプを選んで下さい。
目の細かいタイプを使用すると、スパンっと爪で切り裂かれ逃げられることがあります…
キャリーバッグにすんなり入る猫でも、普段からネットに猫を入れて移動される方は多くいらっしゃいます。
慣れない場所などでパニックになってしまっても、ネットに入っていることで逃走や迷子を予防できるためです。
メリットばかりですから、ぜひ、参考にしてみて下さい。
まとめ
- 通院にもおすすめの猫を出し入れしやすいキャリーバッグは上が大きく開くタイプ
- 代用品ではなくきちんとした蓋の閉まるキャリーバッグを用意することで災害時にも役に立つ
- 上が大きく開くキャリーバッグは、入りたがらない猫もスポッと入れやすく、通院で入ったままできる処置もあり猫が安心しやすい
- 緊張しやすい猫はキャリーバッグに布をかけたり、メッシュの外が見えにくい窓タイプのキャリーバッグにするのがおすすめ
- プラスチック製ではないバッグタイプは軽く長距離移動の負担も減らせるが、抵抗する猫には不向きで爪を引っ掛けて出し入れを拒否しやすくなってしまう
- 宇宙船タイプはお外を見るのが好きな猫にピッタリだが通気性には注意が必要
- キャリーバッグにトイレシートを敷いておくと管理が簡単になる
- トイレシートやキャリーバッグにかける布を1枚持ち歩くと、敷物が汚れたときに交換できるためおすすめ
- 洗濯ネットに猫を入れると、キャリーバッグへの出し入れがスムーズになり怪我も防げる
段ボール箱の他にも、ペット専用ではない普通のリュックなどに動物を入れて移動される方がいらっしゃいます。
猫に急な体調の変化があっても、中が見えずにすぐ異変に気付いてあげることができません。
必ず中の様子が確認できるキャリーバッグを選びましょう。
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